陰陽
先日、陰陽のリズムについて書きましたが、
もう少し詳しく陰陽について書いてみましょう。
東洋医学の基本理論に”陰陽論”があります。
自然界の様々な物事の発生や発展、変化には、
この陰と陽という相対するものが存在し、
それらの相互作用によって、
自然界のあらゆるものが発生し変化していくと考えています。
森羅万象、全てのものを次のように陰陽に区分しています。
陽 上 天 日 昼 火 熱 動 外 男 腑
陰 下 地 月 夜 水 寒 静 内 女 臓
身近な例で言いますと、男は陽に属し、女は陰に属します。
陰と陽とが交わることによって、新しい生命が誕生します。
私たちの体には、陰と陽とがバランスを保つことによって、
健康でいることが出来ます。
母から受け継いだ陰と、父から受け継いだ陽とが、
お互い補いまた制約しながら、微妙なバランスをとって、
一つの体を作り上げています。
陰と陽は単に対立する概念ではなく、
陰が存在するから陽が存在することができ
陽が存在するから陰が存在することができます。
また、陰によって陽が調整され、
陽によって陰が調整されます。
陰が増えるに従って陽が減っていき
陽が増えるに従って陰が減っていきます。
さらに、陰が極まると陽に転化して
陽が極まると陰に転化していきます。
このように、陰と陽とは常にお互いに影響しあっていて
全体として常にバランスを保っています。
この陰と陽とのバランスが崩れるとどうなるか。
陽が著しく急激に少なくなったり、
陰が著しく急激に多くなったりすると、
代謝が悪くなり、体が冷え、血圧・体温などが低下していきます。
逆に、陰が著しく急激に少なくなったり、
陽が著しく急激に増えたりすると、
代謝が活発になり、体が熱くなり、血圧・体温などが高くなります。
一日で考えると、昼間は陽気が盛んです。
陽の気が足らない人は、昼間だだるく、眠たくなります。
逆に夜になると陰気が盛んになりますから、
陰虚の人は手足がほてり、寝苦しさを訴えます。
一年で考えると、夏至はもっとも陽気が盛んで、
冬至は陰気が最も盛んなときになります。
一日で、どの時間帯がもっとも体の調子が良いか、
あるいは悪いか、一年で、どの時期が調子が良いか悪いかによって、
自分の体質が陰証なのか陽証なのかを知ることができます。
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