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甲状腺機能と不妊

甲状腺は、体の代謝にとってはとても大切な内分泌器官です。主な作用は熱産生で、体中の細胞に働きかけてエネルギー代謝を活発にし、基礎代謝を上げていきます。なので、甲状腺機能が亢進しているバセドウ病の人は暑がりで、橋本病などの甲状腺機能が低下している人は寒がりで、体が冷えてしまいます。いくら温めても冷えが解消しないというタイプの人は、もしかしたら甲状腺機能が低下しているかもしれません。

甲状腺ホルモンは、体中の全ての細胞に働きかけますので、当然卵巣や子宮にも様々な作用を及ぼします。排卵が早過ぎたり遅過ぎたりするのも、甲状腺ホルモンの異常で起こる場合があります。特に、低下しているタイプの人は、プロラクチンの分泌を亢進する場合がありますので、PCOSなどの症状を引き起こしこともあります。

また、排卵後受精をして着床をする時期になると、子宮内膜が着床しやすいような状態の変化していくときにも、実はこの甲状腺ホルモンが様々な働きを調整していることが最近の研究で分かってきています。いわゆる”着床の窓”といわれる時期に着床しやすい内膜に仕立て上げる裏方の仕事を甲状腺ホルモンがしているのです。

甲状腺機能の状態は、TSHという甲状腺刺激ホルモンの値を検査しますが、基準値は0.45~4.5μU/dlで、4.5μU/dl以上の場合は甲状腺機能が低下していると診断されます。逆に、0.45μU/dl以下の場合は甲状腺機能が亢進していると診断されます。ただ、最近では妊娠を予定している女性の場合、基準値以内であっても2.5μU/dl以下であることが望ましいとされています。それは、軽度の低下症の場合でも妊娠継続に支障が出たり、胎児の脳や骨の発達に支障をきたす可能性があるとの報告がありましたので、妊娠を考えている人は、この値以下の調整することが良いとされています。

妊娠をすると妊娠ホルモンであるhCGホルモンが分泌されるようになりますが、このhCGは甲状腺を刺激する作用もあり、妊娠すると軽度に甲状腺機能が亢進していきます。その理由は、胎児の成長に母体の甲状腺ホルモンが欠かせないからです。12週くらいまで胎児は自分で甲状腺ホルモンを作ることができませんので、母体からのホルモンで脳や骨の成長させていきます。なので、甲状腺機能が低下している人は、十分に甲状腺ホルモンを胎児に送ることができないので、成長しきれずに流産になってしまったり、脳や骨が十分に発育しないまま出産したりと、少なからず妊娠出産に影響を与えてしまいます。

軽度の甲状腺機能異常は、鍼灸治療で十分に改善することが可能です。もちろん、薬を服用して甲状腺機能を改善している人でも、再発防止や機能を改善して薬を減らしていくことも可能です。卵胞の成長から受精、着床、それから妊娠から出産までの全てのステージで甲状腺ホルモンは作用をしていますので、FSHやLHなどの卵の成長・排卵に必要なホルモン、エストロゲンやプロゲステロンといった妊娠に必須なホルモンと同様にとても重要なホルモンの一つです。もし、原因不明の流産を続けている場合、あるいは原因不明の着床障害を抱えている方は、甲状腺ホルモンの検査をしてみることをお勧めします。もしかしたら、それが原因かもしれません。

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